体重減少効果の高い飲み薬で、比較的副作用も軽いということで、医療ダイエットのメインになりつつあるリベルサスですが、実際のところ、どれくらい体重が減るのでしょうか?
もともと糖尿病治療薬として開発されたリベルサスですが、海外の臨床試験(PIONEER1~10)では、他のGLP-1受容体作動薬を含めた糖尿病薬に対して、軒並みHbA1c低下作用と、体重減少幅の点で、有効性が高いと証明されました。たとえばPIONEER 4では、GLP-1注射薬ビクトーザ18㎎(最大用量)との比較で、26週時点で、ビクトーザ18㎎が3.1㎏の減少、リベルサス14㎎が4.4㎏の減少と、リベルサスのほうが、より高い体重減少効果を認めました。
私が以前勤めていた美容クリニックでは、ほとんどの方がリベルサス7㎎を服用していましたが、おおむね毎月1.5~2㎏程度は、体重が減っていました。ただし、SGLT2阻害薬やEMSなどの痩身施術を行っている方がほとんどでしたので、純粋なリベルサス単独のダイエット効果ではありません。また、食事制限を一切していなかったり、不規則でストレスの多い生活を送っている方は、どんなにお薬を増やしたり施術を行っても、体重はほとんど減らなかったので、やはり食事量に気を使うというのは、ダイエットにおいて必須のように思われます。
〔文献〕
M.F.Rasmussen:The development of oral semaglutide, an oral GLP-1 analog, for the treatment of type 2 diabetes.Diabetol Int.2020